歯ついて知ってほしいこと

歯はとても重要な臓器
永久歯は上下合わせて28本あり、それぞれの歯が1本1本に役割があり、これらがバランス良く機能することでおいしく食事を摂ることができます。また歯は発音や顔だちにも影響する、とても重要な臓器なのです。
しかし歯は歯ぎしりなどの強い力を受け、唾液により常に湿度が高く細菌の繁殖し、食事などにより酸蝕される、とても過酷な環境に常にさらされています

歯の寿命は意外と短い
そんな過酷な環境にいるため、平均寿命が約87歳に対し、それぞれの歯の平均寿命はわずか50歳から65歳。65歳で全ての歯を失うわけではありませんが、統計上は40歳以降、約3年に1本ずつ歯を失い、80歳代になると平均13本程度しか歯が残りません。
歯は第一大臼歯が1本失われると咀嚼能力が40%も落ちるといわれています。
ある程度なんでも食べられるには少なくとも20本程度の歯が必要です。

歯を失う原因
むし歯により神経を取った歯などの「破折」を加えると、歯を失う原因のじつに85.5%が歯周病やむし歯によるものです。これらはともに細菌感染によるものです。

むし歯or歯周病 VS 抵抗力
むし歯や歯周病で歯や周囲の骨が溶けてしまった場合、現代の歯科医学では残念ながら元に戻す事はできません。
しかしながら、むし歯と歯周病はともに感染症なので、唾液や歯の抵抗力が高いか、細菌数が少なくなれば進行は予防することができます。
わたしたちはむし歯や歯周病になりにくくするためのお手伝いを行っています。

だからセルフケアとメンテナンス
むし歯や歯周病は「治らない病気」ですが「予防できる病気」でもあります。
適切なセルフケアでむし歯の発生は1/20に抑えられ、歯周病の80%は改善するといわれています。
また定期メンテナンスにより虫歯の発生は1/40に、歯周病の進行は97%抑えられると報告されています。
歯を失わないためには生活習慣病と同じようにご自宅でのセルフケアと定期メンテナンスがとても重要です。
定期メンテナンスの流れ
①各種検査

口腔内視診、歯周基本検査、染め出し検査などを行いお口の状態を確認します。年に1回程度レントゲン検査や写真による記録を行います。
③結果説明・指導

検査結果を基に現在の問題点を確認し、歯みがきの方法や食事、生活習慣の指導などを行います。
④バイオフィルム除去

ご自身でとりきれなかったバイオフィルム(雑菌塊)を様々な機器を用いて丁寧に取り除きます。
⑤トラブルの確認・処置

むし歯や歯のトラブルが疑われた場合、歯科医師が確認を行い必要に応じ早期の治療を行います。
⑥次回のご予約

大きな問題がなければ口腔内の状態により原則としておおむね3ヶ月毎に定期メンテナンスを行います。
メンテナンス受診のメリット
メンテナンスの注意事項
①定期メンテナンスはむし歯や歯周病を100%予防できるものではありません。
②予防のためにはご自宅でのセルフケアがとても重要になります。
③歯の破折、根尖病巣など定期メンテナンスで予見できない疾患があります。
④保険の制約上、3ヶ月以内の定期メンテナンスを行えない場合があります。短期間でのメンテナンスを希望される場合、自費治療をご案内致します。
⑤たばこのヤニ、着色除去などは自費治療となります。